− あとがき


 終わった……! 凄い快挙じゃないだろうか、私……!
 途中、月に一度の試練のせいで躓きもしましたが、こうして終わらせる事が出来ました。
 これもひとえに、応援して下さった皆様のおかげです!
 私の萌えを持続させて下さってありがとうございました!(笑)

 と云う訳で、捏造生徒についてちょろちょろっと語らせて頂こうかと思います。


・下関大治郎
 キーワード 「謎」「正体不明」「違和感」「忍者」
 こいつの過去設定はあまり表に出す訳にはいかず、かと云って曖昧にしすぎると興味を引けないか
と思い、他の連中に比べて大分悩みながら書いてました。
 一作目にして興味を引けたのは、土井先生のお陰ですよね。さすが土井先生。落乱界の永遠のア
イドル。
 小出しにしつつ、でも本質は見えないようにと必死こいてばかりでした。でも本当、隠しすぎて意味分
からないんじゃないか……って感じですが。いかがでしたか?(聞くな)
 こいつはお鶴と対照的な性質で書こうと決めていまして、それは上手く出来たかな、と。ちょっと自画
自賛。←
 お鶴は寂しがり、友達欲しい子だったのに、結局出来なくて、薄っぺらになってしまったのに対し、大
治郎は友も仲間もいらない、師範(土井)だけが入れば良いと思っていたのに、久々知の存在を皮切
りに大切な物(弱点)が増えてしまい、人間性に厚みが出来た、と云う感じです。
 最後の最後で極悪になりましたが。忍者的に間違いではありませんが、学生があそこまで割り切れ
るのは異常ですよね。そう云う学生と呼ぶには違和感がありすぎる奴として描いた訳ですが。
 書き難い奴ですが、やはり愛着は人一倍。伏線回収頑張ります。

・備前鶴ノ丞
 キーワード 「女性性」「恵まれた人間の暗部」「捻じれと歪み」「酷薄」
 幼い頃誘拐され、性的な悪戯(……を超えてしまいましたが)をされたと云う設定は大分前からあり
ました。ただ、実際に混ぜ込むかどうかはちょっと悩んだんですけど。いや、過去が暗すぎるだろと思
いまして。ただあの性格が形成される上で必要な事だな、と思ったので組み込みました。いかがでし
たでしょうか?
 とにかく性格が捻じれに捩じりきってしまって、もう戻れないくらい歪んだ人間と云うのが備前鶴ノ丞
でございます。敢えて女っぽい笑い方をしたりするのも、女物の打ち掛けを羽織るのも、女性的な事
を好むのも。そう云う捻じれた部分の発露と申しますか。普通、遠ざけるものでしょうに、逆に取り込
んでしまったと云う狂気、だと云えると思います。
 大治郎で語ったように、お鶴は友達が欲しかった子です。一人が凄く厭な子、寂しがりな子だったの
に、最初で躓いてしまって、その失敗を引きずり続けたせいで一番欲しかった物が手に入らなかった
と云う悲劇性を背負っております。そのせいで情に薄っぺらく、素で酷い人間になりました。
 後、金持ちには金持ちの苦労がある、ってのを書きたかった。苦労してない人間なんていないし、恵
まれた人間にはそれなりの重責があるって云う、当たり前の話をお鶴で書いてみたかったのですが、
お鶴視点だと曖昧になってしまいましたので六い視点や世話役視点で補完したいと思います。
 書きたい部分は書き切れた、と思います。後は伊助ちゃんに出会わせるだけですな。うん。

・加藤千草
 キーワード 「青臭さ」「友情」「意外性」「方向性の違い」
 実は加藤千草と云う男、大治郎二号的な部分がありました。大事なのは若旦那だけ(大事なのは師
範だけ)、他の奴らはどうでもいい、的な孤立ッ子。
 だが、似たような人間を書いて何が面白い?! そもそも、団蔵のような男前が育つ加藤村に居て
孤立ッ子になる訳がねーじゃん! 兄貴肌で男にモテる男になるんじゃね?! と方向性を転換させ
たのが全ての始まり。
 気付けば一年生で処女喪失しやがったこいつ。何勝手になくしてんだよ!←
 小平太や長次ともそんな仲良い設定ではありませんでしたが、書いて行くうちに「こいつら仲良くなれ
んじゃん。よゆーよゆー」となりました。本当は孫兵と出会ってから徐々に打ち解けて行く予定だったの
ですが、孫兵まで暴走しやがるからもう……。
 気付けば一番真っ当に青春してる奴に成り上がりました。友達も多いし。思えば恋する回数も断トツ
で多いんですよねこいつ……。他の奴らが一回二回なのに、余裕で六回以上はしとる。ある意味リア
充です。←
 千草もそれなりの過去を背負ってるんですが、あまり出せませんでした。ちゃんと補完しますけどね!
千草と団蔵の出会いは力入れて考えた部分なので。

・鳴瀧晴次
 キーワード 「純粋」「狂気になり切らない」「愛情欠乏症」「幸福」
 ご存じの通り、家族に愛されなかったからっぽ少年。真っ当に愛情を受けるべき場所に生まれたの
に、愛されなかった子でございます。
 純粋すぎるが故に狂気に見えるが、突き詰めれば狂気ではなく、ただの純粋な愛情、と云う物を目
指したのですが怖いだけになりました、わーお。←
 相手が勘ちゃんになったせいで、大分変更がされた子でもあります。最初は数馬と左近で行くつも
りだったからなぁ。かーなーり、最初に決めていた内容と違ってしまいました。でも書いてみたらしっ
くり来たので良かったかな、と。勘ちゃんには申し訳ない限りですが。
 他の三人が「一年は組」に出会った事で幸福を手に入れるのに対し、晴次はその前に幸せを手に
入れてます。
 だから晴次の話はぶっちゃけもう終わり、にしてもいいくらいなんですけど。私が一は好きで一はと
絡ませたいので、無理矢理問題を残した感じです。結局家族と和解(?)出来てませんしね。逃げた
だけですし。そこらへん、一はとの絡みできっちり解決したい所です。
 他の三人がまだまだ幸福模索中なのに対し、晴次はステディを手に入れましたし、最高の友人た
ちも手に入れやがった。しかもくの一教室には愛されてるし、マジリア充ですよねちょっと痛い目見ろ
よって云う。←
 まあ、その「痛い目」の部分を敢えて書かなかったとも云えるんですけど。此処は金吾と義兄弟に
なってからですかね。これも補完しますよ。


 50音は伏線ばらまき〜、なだけの話でしたので、すっきりしない部分も多いです。でも回収します
のでご安心を。
 特に大治郎と土井先生がね。意味分かんないですもんねこの二人。

 いやしかし、本当に、捏造生徒だけで此処まで書かせて貰えるとは思っていませんでした……。
 途中で挫折するかもなぁ、とか少し思ってましたので。だって捏造生徒だし。原作キャラ絡まない
時もあるし、誰が見て楽しいんだよって云う。マジ自慰祭り覚悟だったって云うか。
 それなのに沢山のコメントをいただけて、本当に感謝しております。
 これからも捏造生徒で暴走しつつ、原作キャラも書いて行きたいと思っておりますので、今後とも、
宜しくお付き合い下さいませ。

 ではでは、此処まで読んで下さってありがとうございました。
 次は捏造生徒補完話50題でお目見え致しましょう。



 雲麻 2009/11/15