・晴佳とジェイド。5「第七譜術士編その2」
「そう云えば、少し思ったのですが……」
「なんだよ」
「いえ、もしプラネットストームが停止しましたら、譜術士は役立たずに成り下がるわけですよね」
「うーん。一概には云えないだろ。第一から第六までの譜術士なら、威力は下がれど譜術自体は
使えるはずだ。でもまぁ、第七譜術士はそうなるだろうなぁ」
「と云う事は、高給取りのキムラスカ人第七譜術士は」
「解雇だろ。とは云っても、身一つで放り出してはいさようなら〜って訳じゃない」
「流石にそこまで鬼じゃありませんか」
「当然だろ。云うなれば国に人生狂わされた連中だぞ。ただの軍人にだって退役手当てが付くん
だ。第七譜術士なら月ごとに一定額は支給されるよ。その額もランクによってかわるけどな」
「ちなみに額は……」
「まぁ、Sランクから順にこんな感じだろ」(紙にさらさらと数字を書く)
「随分減りますねぇ……」
「そりゃぁ、今のが異常な高額だからなぁ。普通に生活する分には充分な額だろ。……でも」
「はい?」
「高かった生活水準を自力で下げるって、中々出来ないもんなんだよなぁ……」
「ですねぇ……」
「まぁ、それまで稼いだ分まで没収されるわけでなし。本人の努力次第ってこったな」
