*委員会。


 − 保健委員。


「遅くなって申し訳ありません」
「あ、晴先輩こんにちはー」
「こんにちはー」
「どうしたの、晴次。君が遅れるなんて珍しいね」
「はぁ、その、六年生の方につかまりまして……」
「六年生って……、まさかまた文次郎? それとも仙蔵?」
「いえ、ほとんど話した事の無い方で、名前は存じません」
「? どうして仲良くない先輩につかまっちゃったんですか?」
「それがですね、女性の、その、口説き方を教えてくれ……と拝み倒されて……」
「えぇ?!」
「そりゃまた……、えらいのに捕まっちゃったね」
「えぇ全く……。そんな事聞かれても困りますよ。僕、女性を口説いた事なんて無いんですから」
「えぇぇぇぇぇええ?!」「えぇぇぇぇぇええ?!」
「ちょ、何ですか数ちゃん、左っちゃん。その反応は」
「え、だ、だって……」
「晴先輩、色んな女の人と……お、お付き合い、してるじゃないですか……」
「不健康だよね。本命一人に絞りなさいって云ってるのに、ちぃとも聞かないんだから」
「耳が痛いです」
「来る者拒まずもいいけど、加減は覚えなよ。またそうやって誤解されてつかまるよ」
「それは厭ですねぇ」
「えっと……」
「つまり?」
「晴次はもっぱら口説かれる側なの。女の人から声かけて来てるんだから、信じられないよね。地味
が服着て歩いてるような感じなのに」
「それ酷くないですか伊っちゃん先輩」


 晴次君は受動態。自分から口説きには行きません。地味学年五年生の地味代表なのに。(酷)
 ちなみに、多数の女性と付き合ってる事について、幾度も伊作から教育的指導をされていますが、
上手く逃げてる……と云うか、伊作が勝手に不運発動させて自滅するんで最後まで指導された事があ
りません。



 − 火薬委員会。

「あ、大治先輩」
「ん?」
「はい。お洗濯物、たたんでおきましたよ」
「すまん」
「ちゃんと行李に入れて下さいね」
「うん」
「この前出しっぱなしにしてたでしょう。駄目ですよ。虫がつくかも知れないし」
「うん」
「後、褌がほつれていたんで直しておきましたから」
「うん」
「それと、この前、濡れた髪をそのままにしてたでしょ! もう肌寒いんですから、ちゃんと拭かな
きゃ駄目ですよ」
「うん」
「この後焔硝蔵に行って掃除するんで、捨てちゃ駄目な物は避けておいて下さいね」
「うん。分かった、母上」
「は?」
「あ」

 火薬委員会、二名が和み、一名が頭を抱える。


 委員会でもお母さんな伊助ちゃん。
 ちなみに、六年生が居た場合。
 い組→笑いすぎて呼吸困難 ろ組→伊助を欲しがる は組→伊助を羨ましがる(大治郎のお父さん
とお母さんになりたい熟年夫婦)



 − ちゅーしてみてください。2
 各委員長、後輩にちゅーして下さい。もしくはして貰って下さい。


・会計委員会。
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……流石の俺でも傷付くぞ?」
「いや、だって……」
「此れも鍛錬って云ったらパワハラですよ、先輩」


 全員、本気で逃げる。でも途中から団蔵と左吉が同情しちゃってほっぺたちゅーして貰える文次郎。



・作法委員会
「……頬でいいんだが?」
「えー」
「最初から唇狙いな綾部先輩、男らしいです!」
「そ、そう……?」
「……(何だよ綾部先輩ったら! 結局立花先輩が好きなんじゃないか!)」


 綾部が唇を狙うが、結局全員ほっぺにちゅー。安全に終わる。薄っすら綾藤。(笑)



・火薬委員会
「観念しろ三郎次」
「そうだぞ三郎次」
「そんなに照れなくてもいいじゃない三郎次く〜ん」
「そこまで本気で逃げると逆にみっともないですよ三郎次先輩」
「畜生! 集中攻撃かよぉおおおおおお!」
「いや、ただ単にお前だけ終わってないだけだ」


 三郎次だけ本気で厭がる。けど結局される。しかも逃げ回ったから唇に。悲惨。



・生物委員会
「先輩のばかあああああああああ!」
「あぁ? 何で本気で泣くんだよ、三冶?」
「ふつー口にしますか口に! ぼくの初接吻返せええええええ!」
「そうか、悪かったな。じゃぁ残りは頬か額にしてやる」
「ぼくされ損じゃないですか! も、ばかあああああああ!」
(三治郎可哀想……)
(ごしゅうしょーさま……)
(でもおかげで助かった……)
(三治郎だけずるい……)
(俺も唇がいいなー)


 一番最初の三治郎だけ唇を奪われる。他の一年生安堵、三年と五年は唇にされたいらしい。



・保健委員会
「……」
「……」
「……」
「……」
「せ、先輩方……」
「ちょ、長時間の接吻は自重して下さい……!」
「? なになに?」
「どうなってるんですかー?」
「お前らは見なくていい! 見るな!」


 委員長と五年が接吻を長時間する。濃厚な訳ではない。一年生二人は二年と三年に目隠しされてます。



・体育委員会
「よし来い金吾! 私がちょーじとちーちゃん仕込みの濃厚な接吻してやるから!」
「なんと云う突っ込みどころ満載の台詞!」
「普段六のろは何やってんすか!」
「とりあえず金吾逃げて!」
「え? 別に接吻くらい……」
「金吾の想像してる接吻と七松先輩が云ってる接吻には百八十度違いがあるから!」


 六のろが普段何やってんのかは前作参照。ちなみにカプで云うと長次>千草>小平太。



・用具委員会
「きゃあああああああ!」
「と、富松せんぱああああああい!」
「な、何だ?! どうした?!」
「食満先輩が鼻血噴いて倒れちゃいました……!」
「はぁ?! 何で?! いや、それより先に保健室だ! 伊作先輩と晴次先輩呼んで来い!」


 喜三太あたりに口に接吻された留先輩は喜びのあまり鼻血噴いて気絶しました。ショタコンではない。



・図書委員会
「……」
「……」
「……あの、不破先輩……。中在家先輩ときり丸は何で睨みあってるんですか……?」
「なんかねぇ、どっちが上になるかでもめてるみたいだよ?」
「はぁ?!」
「接吻するだけなんだし、どっちが上でもいいような気がするけどねぇ」
「……」
「? 何が上なんです?」
「聞くな怪士丸! 耳がけがれる!」


 一応きり長なんですが、年上のプライドで長次はまだ上を諦められません。



・学級委員長委員会
「いやああああああああ!」
「ほほほほほほ! 待たんかい彦ちゃん! 私が熱く濃厚な口吸いをしてやろうと云うのに!」
「いやですううううううう! うわあああああああん!」
「ほほほほほほほほ!」
「三郎先輩。止めなくてもいいんですか」
「いやぁ、お鶴さんがあんなに楽しそうだとねぇ。止めるのも悪いような気がしてねぇ」
「彦四郎泣き叫んでますけど」
「泣いてる彦ちゃんも可愛いね」
「厭がらなければ、普通に頬で済むって教えてあげないんですか」
「庄ちゃんは今日も冷静だねぇ」


 お鶴が思い切り楽しむ。三郎と庄左ヱ門は済。当然頬。彦四郎は本気で嫌がるから遊ばれる。



 − 千草と八左ヱ門。

「ねー、千草先輩」
「何だ」(お鍋(山猫)のノミ取りブラッシング中)
「俺って某笑顔動画でタケメン扱いされると同時に、フルボッコもされるんですよ」
「ふーん」(ノミ発見)
「でも、俺と同じ境遇の奴らって他にも居るんですよね。三年の次屋とか三反田とか、二年の時友と
か」
「あぁ」(洗剤入りの水に入れて溺死させ、ブラッシング再開)
「別に下級生に押し付けたいって訳じゃないっすけど、何で俺ばっかフルボッコされるんですかねー」
「……八左」(中々見つからない)
「何ですか?」
「例えば目の前にサンドバックと愛らしいぬいぐるみがあったとして、お前ならどちらを殴る?」(見つからない)
「えぇ? いきなり何ですか……。……そりゃ、サンドバックですけど」
「そう云う事だ」(お鍋が暴れ出したので宥める)
「は?」
「おめでとう、サンドバック」(お鍋に噛まれた)

 − 間 −

「うわぁぁぁぁぁぁああ! 先輩の馬鹿ああああああああああ!」(部屋を出て行く)
「喧しい奴め」(お鍋を宥めるのに成功。ブラッシング再開)
「あれ。今八左ヱ門先輩が出て行ったけど……、何かしたのにーに?」
「何もしてねぇよ。……」(ノミ発見)
「どうしたの?」
「いや……。孫はぬいぐるみの方だろうなと思ってな」(洗剤入りの水に入れて溺死させる)
「? 変なにーに……。……て云うか、にーにの腕、凄い流血だよ」


 笑顔動画を見ててなんとなーく。こう云う事なんかなーと。
 竹谷って殴りやすいですよね。(酷)



 − 団蔵と文次郎。

「潮江先輩って僕達には厳しいですけど他の人たちにはそうでもないですよねー」
「あぁ。他の委員会の後輩に鍛錬させると、仙蔵とお鶴がうるさい」
「立花先輩と鶴ノ丞先輩が?」
「お前のやってる事は越権行為だの、他人を巻き込むなだの、子供に無茶させるなだの」
「ほうほう」
「なんちゃって童顔だの、隈取り野郎だの、鍛錬しか能のない馬鹿だの、十キロそろばん抱いて溺死
しろだの、全自動旗織り機だの!」
「はぁ……」
「全自動旗織り機ってなんだよ?!」
「それは知りませんけど、後半個人的な悪口ですよね」


 旗を折る、のではなく、旗を織るのです。うちの文次郎はこう見えてフラグ乱立野郎です。
 後、顔は原作寄り設定なので文次郎は童顔扱いです。アニメは……ちょっと……老け過ぎだろ……。



 − 用具委員会。

「もう我慢の限界です! ストライキさせて頂きます!」

「小平太と文次郎死ね」
「そうじゃ、さっさと首を吊ってしまえ」
「おま、酷過ぎるぞおい!」
「仙ちゃんも鶴ちゃんも酷い!」
「誰のせいで留三郎がストライキ起こしたと思っているんだあああああああああ!」
「お主らが意味無く塹壕掘ったり塹壕掘ったりバレーボール割ったり壁壊したり塹壕掘ったりしたか
らじゃろうがあああああああああ!」
「首締めるなー!」
「ごめんなさい腕雑巾しぼりしないで地味に痛い!」
「……」
「そうだね長次。授業で使う物しか直してくれないって困るよね……」
「用具委員会には我が作法委員会の罠を解除し、壊れた場所を元通りにして貰わねば困る!」
「そうじゃそうじゃ。悪戯で壊した建物を修繕して貰わねば困るんじゃ!」
「おい待て! お前らのせいでもあ」
「口応えするんかこの自動機織り機がああああああああ!」
「二酸化炭素吐くな血反吐を吐けええええええええええ!」
「仙蔵怖すぎるぞ! てかお鶴! 何だ自動機織り機ってええええ?!」


 これはちゃんと小説にしたいのでぶつ切り。
 どの委員会も重要だと思うのですが、用具と保健はその中で特別重要じゃないかなぁと思う訳でし
て。(破壊が日常茶飯事の学園に置いて、なおせる委員会って事で)
 用具がストライキ起こした日には、学園運営が滞りそうだ。



 − 孫兵と竹谷。

「……」
「お、どうしたんだ孫兵?」
「あ、竹谷先輩……」
「何見て……って、あぁ、千草先輩と団蔵かあ」
「……」
「何だお前、拗ねた顔して」
「……だって、羨ましいんです」
「確かになぁ。俺も少しくらい千草先輩に甘やかさ」

「にーにの生殺与奪権持ってるなんて、団蔵って本当に羨ましい」

先輩いいいいいい! 今すぐ逃げて超逃げてええええええ!」


 孫兵はヤンデレになる素質を持っている。←
 ちなみに。冗談じゃなく団蔵は千草の生殺与奪権を持っております。団蔵に「死ね」云われたら
躊躇なく死ねる男。俺の全ては若旦那の物! それが加藤千草。(怖いわ)