*一年は組


 − 大治郎としんべヱ。

「下関先輩ー」
「何だ福富」
「何で雑草食べてるんですかぁ?」
「小腹が空いたからだ」
「雑草っておいしいんですかぁ?」
「俺は味覚が鈍いから分からん。自分で食べてみたらどうだ」
「そうします。……ん〜」
「感想は?」
「おいしくないです! 先輩、こんなおいしくないの食べちゃダメですよ!」
「駄目か」
「ダメです! 食べ物はおいしくないとダメなんです!」
「そうなのか」
「そうなんです! だからぼくと一緒におやつ食べましょ」
「うん」

「……何だ、あの気の抜ける会話は」
「さぁ……?」


 腹が減るとそこらへんの草とか花とか食べ始める大治郎。後輩に泣きながら止めて下さいと云われ
るが、なかなか治らない。そんなこんなで、生物委員長(学園内の植物も管理)の天敵。



 − 呼び方3。

「伊作先輩!」
「中在家先輩」
「留三郎せんぱい〜」「留三郎せんぱぁい」
「お鶴先輩」
「大治先輩っ」
「七松先輩!」
「潮江先輩!」
「立花先輩」
「千草先輩!」「千草先輩!」

「……」「……」「……」「……」
「な、何だよ」
「睨むなよ」
「お主らが取っつきにくいのが原因ではないかのぉ?」
「もっと優しくしたらどうだ」
「ちょ、長次、泣かないで? ね?」


 各委員長の呼び方。自分から云ったもの勝ち。
 千草は「加藤」だと団蔵と混ざるから名前呼び。そうじゃなきゃ怖くて呼べない。



 − 好きなあの子の女装を見ちゃいました。1

 一年は組、女装の授業です。先輩に点数をつけて貰うよう山田先生に云われ、良い子たちは学園中
に散らばりました。


・鶴ノ丞×伊助のバヤイ
「あ、鶴ノ丞さーん」
「お、何じゃ伊助た……」
 ぼぶふっ!(鼻血)
「きゃー?!」
「いや、ちが、これは違うんじゃ! 疾しい事なんて一つも考えておらんぞ本当じゃただ笠被って俯
きがち可愛いとか裾の長い着物可愛いとか敢えて露出少なめ可愛いとか桃色の紅塗った唇が可
愛いとかそう云ういや違うそうじゃなくてあああああああごめんなさいもう死にます!」
「鶴ノ丞さん落ち着いて! 死ななくていいですから!」
「死ぬから許して!」
「怒ってません! 怒ってませんから! 鉄扇に仕込んだ刃喉に当てないでええええええ!」


 お鶴は伊助ちゃん限定で色々弱くなります。(鼻の毛細血管とか、不意打ちとか、頭とか、心とか)
伊助ちゃんにお鶴をどう呼ばせようか長らく悩んだのですが、鶴ノ丞さん呼びが一番萌えたのでこ
れにしました。お鶴は照れ隠し半分で「伊助たん」と呼びます。その呼び方が恥ずかしいよお前。



・大治郎×喜三太のバヤイ
「大ちゃぁん」
「どうしたきさ……」
 がばぁっ!(押し倒し)
「大治郎コラアアアアアアア!」
「師範荒縄で首締めは苦しいです師範」
「私はお前をそんな破廉恥な子に育てた覚えはないぞぉ!」
「すいません。勝手に育ちました」
「うわぁぁぁん!」
「はにゃー。ぼくは別にいいですよぉ?」(半脱げ)
「喜三太お前までもおおおおおおおおお! 先生死ぬぞ!? 胃袋に穴開きまくって死んじゃうから
なぁ?!」


 土井先生の胃袋の穴が拡張されます。大治郎は喜三太限定で性欲強めになります。(普段は弱い
と云うか、無い)付き合いだしてからは、喜三太は「大ちゃん」呼び、大治郎は「きさ」呼びです。ハニー
ダーリン的に。(…)



・小平太×金吾のバヤイ
「な、七松先輩……」
「おー、何だ金吾……」
 ぱんっ!(持っていたバレーボールを握りつぶした)
「ひぃ?! せ、先輩、バレーボールが!」
「そうか、金吾は女の子だったんだな!」
「は? いやこれ、女装の授ぎょ」
「いいんだ、私は分かってたぞ。あぁそうさ、金吾は女の子だよな! 付いてるわけないもんな!」
「いやいやいやいや! お風呂で僕の裸見てるじゃないですか! 何云ってるんですか?!」
「そうだとも金吾ほど可愛い子が女の子じゃない訳がないじゃないか! よし、籍入れるか?! 婚
儀は和式か洋式か?! 初夜で私は当てるぞ!」
「だ、誰かー! 中在家先輩か滝先輩を呼んで下さいいいいいいいいいいっ!」


 七松があらぬ方向へ暴走する。別に七松は女の子の方が良い訳ではない。正直、金吾ならどっち
でもいい。ただ女の子なら孕ませられるから好都合ってだけで。(死んだ方がいい)



・文次郎×団蔵のバヤイ(加筆修正有)
「あ、潮江せんぱーい!」
「んぁ? ……団蔵か?」
「はい、加藤団蔵です!」
「……」(しゃがみ込み)
「? 先輩?」
 ぺろん。(着物の裾をめくり上げた)
「何だ、褌はいてんじゃねぇか」
「そりゃぁはいてま」
「必ず殺すと書いて必殺―――ッッ!」(脳天にクワ振り降ろし)
「どわー?!」
「うわ?! 千草ぁ?!」
「ご無事ですか若旦那! 少々お待ちを、この下郎に引導を渡しますので!」
「て云うか千草、どっから……」
「飼育小屋にて動物達の世話をしておりましたが、若旦那の危機を感じ取り馳せ参じました! ……
貴様、潮江文次郎! 薄汚い手で若旦那のお着物に触れたばかりか、めくり上げ褌を見るたぁいい
度胸じゃねぇか! そこにすっかすかに軽ぃ頭出しやがれ俺が全力でカチ割ったるわああああああ!」
「待て! 別に他意はない! 他意はないんだ! ただはいて無かったら美味しいなと思っただけで
だな?!」
「死ねや糞がああああああああああああああああああああッッ!」
「ぎゃー?!」
「わー?! 待って千草ー?!」


 千草乱入\(^O^)/ 団蔵に辿り着きたかったらまず最強の護衛を倒さねばなりません。前途多
難すぎるな文次郎!^^^^
 ちなみに清八は永久フリーパスを持ってますので大丈夫です。(何が)



・きり丸×長次のバヤイ
「中在家先輩ちぃーっす」
「……きりま」
 バサバサバサッ!(持っていた本を落とした)
「あっちゃぁ、何してんすか」
「しゃがむな……!(中身見える……!)」
「へ? 大丈夫っすよぉ、ちゃんとふんどしはいてますってホラ」
「――ッッ!」
「うお?! ちょ、先輩、そんな勢いよく下げられたら逆に着物脱げる……」
「?!」
「もー、先輩過剰反応し過ぎっすよぉ。ま、気持ちは分かりますけど」
「……」(顔真っ赤)
「おきりが可愛すぎるのがいけないのね! あたしったら罪な女……」(長次にしなだれかかり)
「――?!?!」(硬直)
「ね、長次さん……、あたし、可愛い?」
「―――ッッ!」
 ばたーん(失神)
「やっべ、からかいすぎた! せんぱーい! 不破せんぱーい! たっけてー!」

 長次さん呼びに死亡。死因は萌え死。(おい)これでもきり長。いや、これだからこそきり長。長
次は忍びにあるまじき純情さで小悪魔どころか淫魔なきり丸に振り回されるのが良いです!