オニとウリコヒメ七松小平太×皆本金吾
 元ネタ「ロミオとシンデレラ


 私の恋は悲劇にしかならないだろう
 ここから連れ出して……

 閉じ込めたいな


 友達に嘘を吐いたよ
 鍛錬だと笑顔で云った
 本当は あの子の所へ

 小さく柔(やわ)な両手足と
 恥じらいに染まる首筋
 今夜は何処まで行こうか


 噛み付きたいな 白い腹に
 肉が軋むほどに強く
 流れる血を舐めみたら甘いのかな?

 怖い物があるのならば
 守ってやるよ この私が
 だから見せろよ
 お前の全部 心の奥底まで……


 ずっと恋してたカグヤヒメ
 見上げるだけは終わりにした
 神様 時間を止めろよ
 月の使者に 浚われてしまう

 逃げ出したいか鶴の君
 機織(はたおり)を見てしまったから
 私はね 結ばれたいんだ
 約束を破ってしまっても

 なぁ 私と共に生きろ



 浮かび上がる赤い噛み跡
 暴かれた体の全てが
 貴方は僕が嫌いなの?

 緑と空色の境界線
 守る人は貴方だったのに
 どうして 壊れてしまったの?


「食べられてしまう」思うほどに
 僕に喰らい付くのは貴方
 だけど僕は 先輩を大好きだよ

「愛している」と差し出す手を
 握れないのは怖いから
 だから無理矢理 浚って欲しい
 離れたくはないよ


 鐘が鳴り響く キヨヒメが
 愛しい人を想い嘆く
 握って 放さないでね
 憎しみに 焦がされてしまう

 きっと天女もそうだった
「帰して」なんて嘘をついた
 そうだね 僕も同じだ
 だってもっと側にいたいな

 ほら 僕と繋がっていてね



 私の想い お前は分かっているのかな
 お前の事だけ 愛しいと思っているんだ
 まだ足りない もっともっとぎゅっと抱き締めて
 いっそお前の心までも 食べてしまいたい

 でもそれじゃ意味無いな


 大きな葛篭と小さな葛篭 どちらも手に入れたい
 私は欲張りだからな
 どちらかなんて選べないさ


 貴方がそう望むなら 玉手箱も差し上げます
 開けないと 約束して欲しい
 僕を思い出(過去)にしないで下さい



 嘘を信じたウリコヒメ
 アマノジャクに食べられたんだ
 どうしよう このままじゃ私も
 お前を食べてしまうな

 その前に逃げて欲しい
(その前に殺して欲しい)