・?
「ルーク。俺がな、初めて人を殺したのは五歳の時だったよ。殺した相手は俺の母だ。母と云っても
血の繋がりは薄い。従姉妹の従姉妹のハトコくらい遠くて薄い血の繋がりだ。義母って奴だ。でも縁
は深かったよ。義母は俺の血の繋がった母の親友で姉妹のように育ったそうなんだ。義母は母をそ
れはそれは可愛がって愛していたらしくてさ。死んだ母の腹から帝王切開で取り出された俺を化け物
だと云って蔑んだんだ。殴られたし蹴られたし首だって絞められたし風呂の残り湯に沈められた事も
あったし包丁で刺された事もあったな」

「でも俺は構わなかったんだ。俺の両親は俺に何一つ残しちゃくれなかった。双子の兄には名前と普
通の生活を与えるようにって遺言まで残してくれたのに、俺には何もくれなかったんだ。悲しかったな。
でもすぐ忘れた。俺は義父から「晴佳」って名前を借りたからな。本当の名前? そんなのないよ。最
初から俺には名前なんてないんだ。だから俺は何にもでなれる。何になろうが許されるんだ」

「……話がそれたな。とにかく俺は五歳の時に義母を殺したんだ。その時には実の母だと思ってたけ
どな。別に殺す理由はなかったよ。他人から見れば虐待されたからだって思うだろうけど、俺は母親
にそう云う扱いをされるのが当たり前だったから別に苦でもなかったし。いや、痛いのも苦しいのも厭
だったけどな。別に憎んだり恨んだりもしなかったさ。当たり前だったから」

「なんで殺したかって? あー……。……泣いてたな、そう云えば。ん、いや、義母がさ。そうだ、俺が
義母を殺す前、義母は泣いてたよ。俺の首を絞めた後に、泣いて泣いて母に謝ってた。ん、正当防
衛ってわけでもなかったな」

「そうだな……。強いて云うなら、殺したいから殺したんだよ。そうだ。俺はあの時、義母を殺したかっ
たんだ。だから殺したんだ。虐待されるのが厭だとかそのうち殺されるかも知れないから先手を打っ
たとか錯乱してたとか、そんな事は一切ない。全くない。ただ殺したかったんだ。だから握ってた包
丁を振り下ろしたんだ。蹲ってる義母の首を切る事なんて簡単だった。たった一度、腕を振り下ろし
ただけで義母を殺せた。理由? だから。殺したいから殺したんだ」

「いいかルーク。命は大事だよ。尊いものだ。一人の人間に一つしかないものだ。重たくて貴重なも
のなんだ。だからな、殺しに見合う理由なんてもんは存在しないんだ。万人を納得させる殺人の理
由も動機もない。そんなものは存在しない。どんな理由でも動機でも人殺しは罪悪であり、償えない
ものなんだ。それでも人を殺すなら、自分だけを納得させりゃぁいい。世界中全ての人に非難されて
も、自分だけを納得させるだけの理由をつけて人を殺せ。それが出来りゃぁ上等だ。手前さえ納得
させられれば、人間に出来ない事なんざないんだからな」

「だからなルーク。お前に人を殺すなって俺が云うのは、お前にはお前自身を納得させるだけの理
由も動機もないからだ」

「償い? 出来るかそんなもん。人間って生き物はな、人を殺しちまったらお仕舞いなんだよ。やり
直しはきかない、贖罪は存在しない。殺人ってのは絶対悪だ。この世に死んでいい人間もいないし、
殺していい人間もいないんだ。そう云う理が完成されちまってんだよ。だがそれじゃぁ人間ってのは
困るんだ。「コイツは死んだ方がいい」「こいつは殺されるべきだ」と思ったり考えたり実行したりする
んだ。だから理由をつけるんだ。何かのためにコイツは消えるべきだ、ってな。それは自分のため
だったり他の誰かのためだったり国とか世界とかそう云うでっかいもんのためだったりする。でも、
どんな理由をつけたって、人殺しは悪いことなんだよ。過失致死だってそうだ。結局は人殺してんじゃ
ねぇか。情状酌量? 正当防衛? 知らなかった? 手がすべった? そんなつもりなかった? ふ
ざけんな。そんな言葉で納得できるか? 無関係の他人じゃない。自分が納得できるのかってんだ
よ。自分を納得させられなくて何が出来る。どうやって生きていける? 他人なんざどうだっていいん
だ。手前の事だけを考えられない人間が、どうやって道を選べるってんだ? あ?」

「さてルーク。ちょっと聞くけどな」


「お前は人を殺せるか?」



・アニス
「――そんなに死にたいか、下種ども」
 いつもは高く明るい声を発するアニスが、低く低く、掠れた声で云う。
 人形士の武器はいまだ背負われたままだが、彼らは恐れおののいた。
 まるで咽喉元に刃でも突きつけられているかのごとく。
「……アーニス」
 場違いな明るい声で、ルークが少女の名を呼び、
「よせ。俺は汚れた血など見たくない」
 一言告げれば、アニスの纏っていた殺意が嘘のように霧散した。
 振り返り、彼女は極上の笑みを浮かべる。
「はぁいルーク様ぁ。アニスちゃんちょぉっと調子こいちゃいましたぁ、てへ」
 茶目っ気たっぷりに己の頭を小突いて見せるが、先ほどの姿を見た後ではそれさえも恐怖を煽る
ものでしかなかった。
「うんうん。アニスは笑ってる顔が一番可愛いなぁ。いつも俺の好きな笑顔でいてくれよアーニス」
「ルーク様のお望みとあらば喜んで!」



・?
 ルークがおばかをやって晴佳に尻百叩きの刑にあいました。
ル「うー、いてーよ。尻ひりひりするぅ〜」
テ「大丈夫ルーク? 今ファーストエイドを……」
ジ「いいじゃないですか、素手でされた百叩きくらい。鞭で叩かれたわけでもなし」
ア「まったくだぜ。ベルトや教鞭で叩かれたわけでもねぇくせに。根性無しが」
ル「胸を張って云う言葉じゃないと思うぜ」
ガ「俺は素手で叩いてもらう方がいいなぁ……。ルーク様の剣を握りなれた厚い皮の平手で打たれ
る快感は筆舌しがた」
テ「誰も聞いてないわよ!」



・?
晴「ピオさん大好きだ!」
ピ「俺も大好きだぞルクたん!」
ジ「やれやれ……。いっそ寒々しいくらい仲がよいですね」
晴「おうよ! 俺とピオさんは円熟味溢れる夫婦並に仲良しだぜ!」
ピ「たとえ日の丸(白米の中心に梅干があるだけ)弁当持たされたって笑顔で完食できるくらい円
熟味たっぷりだぜ!」
ジ「それは倦怠期なのでは」



・?
ピ「ルクたん、ご趣味は?」
晴「セックスと調教」
ジ「ちょっとはオブラートに包んで! 慎ましく!」
ピ「なんだよジェイド。細かい事云うなって! で、特技は?」
晴「拷問」
ジ「……」
ア「大佐ぁ。(あの人らに常識求めるのは無駄だから)もう諦めた方がいいですよぉ〜」



・?
「しばらくルーク様にお会い出来なかったため下半身が疼いて仕方がありません。一発ぶち込んで
下さいませんか?」
「あほかぁぁぁぁあ! 子供の前で云っていい台詞かどうかくらい考えろや! 誰だこいつをこんなは
したない奴に育てのは―――って俺だ!
「ノリ突っ込みですか。お盛んですねルーク様。主に下半身が」
「ノリ突っ込みと下半身になんの因果関係があるってんだコノ野郎ぉー! 靴舐めさせた復讐か?!」



・?
フリ「ジェイド大佐を譲渡って……、戦争の時どうするおつもりですか?」
ガイ「そう云えば……。旦那は戦闘能力は高いし。どうする気なんですか、ルーク様?」
長ル「え、使わないよ。ペットを戦争に出す気ないし。ピオさんと約束したし」
ピオ「あくまで性玩具として譲渡したからなぁ」
ジェ「だから最悪なんですよぉぉぉお! 私の二十年はなんだったんですか! 必死こいて腕を磨い
て知識を蓄えてきた今までの人生はなんだったんですか!」

長ル「無駄?」

ティ「ちょっとルーク……!」
ナタ「大佐が泣いてしまいましてよ」
アニ「大佐ぁ、泣かないでくださいよぉ」
イオ「大丈夫ですよジェイド! 僕はペットの貴方も素敵だと思います!」
ガイ「イオン様、それ、追い詰めてますよ、逆に」



・?
長ル「そう言えばジェイドって名前……」
ジェ「私の名前が何か?」
長ル「俺の世界では、翡翠って意味もあったんだけど」
ティ「も、って事は他にもあるの?」

長ル「あばずれ

PT「……は?」
長ル「いや、だから、あばずれ。あばずれ女って意味」
ガイ「……」
アニ「うわぁ……」
長ル「あばずれ」
ジェ「……っ」
長ル「今日からあばずれ大佐って呼ぶか」
ジェ「これ以上私の尊厳を奪うのはやめてくれませんか! やめてくれませんか?!」



・?
長ル「俺やりたい事があるんだよなぁ」
ジェ「何がやりたいのですか?」
長ル「近親相姦
ジェ「ごぶっふぅ!」
フリ「ジェイド大佐が華麗に噴出したー!」
長ル「ところでナタリア。そろそろ子作りしないか?」
ナタ「その前の言葉を聞いた後では作る気が起きませんわぁ」
長ル「えー。じゃぁ父上。俺と一発どうですか?」
公爵「あほかぁぁぁぁぁ! 私がいくら『妻は病弱、でも現役☆』だとは云え、実の息子に手ぇ出
すほど飢えとらんわぁぁぁああ!」
長ル「ちっ。変に貞操観念強いんだから父上は」
夫人「近親相姦と云う事は……この母も対象に含まれるのですか?」
ジェ「シュザンヌ様?!」
長ル「いや、大丈夫です母上。母上は俺にとって女神で天使で聖域ですから、勃ちません」
夫人「まぁうふふ」
長ル「ところで叔父上。今夜一発まぐわ」
国王「私を巻き込むのはやめてくれ……!」
長ル「そんな小動物のように小刻みに震えなくとも」
ナタ「ルーク、お父様をいじめるのはよしてくださいな」
短ル「てかさぁ。オレとアッシュ相手にやってんじゃん? きんしんそーかん」
アシュ「ピュアな目をして危ない単語を吐くのはやめてくれ……!」
長ル「つーかさぁ。俺とルーとアッシュじゃぁ、近親どころかあれじゃん? 同一人物な訳じゃん?」
短ル「同一姦?」
シン「うっわぁ奈落!」



・カイツール(何故かアッシュ視点。書く時は晴佳ルーク視点?)
「引けアッシュ! お前にこんな命令おふん?!」
「?!」
 突然腰砕けになるヴァン。視線をずらせば。
「あ、すいませんグランツ謡将。脇腹が無防備だったもので、つい」
「……ぷっ」
「……っ」
「くくっ……」
 木刀を持ったレプリカ、腹を抱え震えている他の連中。
 ……こいつ、木刀でヴァンの脇腹思い切り突きやがった。
「……ルーク様。お戯れが過ぎますぞ……?」
「ははははは。俺の前で無防備になるのはいただけませんよ?」
「味方に攻撃されるとは思わないでしょう」
「え? 誰が味方なんですか?」(にっこり)
「……え?」
 ……え?

「なんて顔してるんですか謡将。冗談に決まっているでしょう?」
 嘘だ! マジだったあの顔は!
【元ネタ:ガイとジェイドのフェイスチャット】



・偽姫騒ぎ
 偽者、レプリカ、身代わり――その言葉に晴佳の堪忍袋の緒が切れた。インゴベルトに、モースに、
六人将に向かって叫ぶ。
「確かに俺”達”は作られた命だ。この身体はセブンスフォニムの塊、まがい物の存在、自分を証明
する証し一つ持たない、本物とは似ても似つかない愚かなレプリカドールだ!」
「それでも!」
「それでも、ナタリアを――」
「”メリル”を愛した記憶は本物だ!」
「たとえ誰に否定されようと、この記憶が俺の真実だ!」
 目くらましに譜術を唱え、仲間達の後を追う。
 モースが追え逃がすなと叫ぶけれど、ディストもラルゴも俯き、唇を噛み締めたまま動かない。そ
してインゴベルトも、去っていくレプリカルークの背中を見つめながら拳を握り締めた。

 ――晴佳は本物なのに。レプリカじゃないのに。
(何云ってんだ。俺たちは二人で一人。お前の真実は俺の事実、俺の真実はお前の事実。お前の罪
も俺の罪だ。……それでやってきたじゃないか。今までずっと。そんで、これからもな)
 ――……うん!



・タルタロス
 さもやれやれと云った態度で跪いたジェイドに対して、晴佳ぷっつん。
「はっ……。マルクトじゃぁ随分な教育を軍人にしてるみたいだなぁ」
「おい。お前の目の前にいるのは誰だ?」
「本来なら左官如きお目にかかれない、王位継承権第三位の王族だぜ?」
「そんなふざけた態度で、お願いだぁ? キムラスカ舐めてんのか。それとも宣戦布告か」
 イオンが慌てて違いますと否定するけれど、晴佳は一瞥で黙らせる。
「ダァトは仲介だろ。此れはキムラスカとマルクトの問題だ。口を挟むな」
「んで。何の話しだったっけなぁ。王族より偉そうな大佐殿?」
「……申し訳ございません」
「誰が謝れっつったんだよ。口先だけの謝罪なんざ侮辱以外何物でもねぇってんだ。その程度の事も
理解出来ないなら軍人なんざやめろ。ペット程度がお似合いだ」
「……」
「さて。話を戻そうかジェイド・カーティス大佐。貴下は私に何をお求めだったかな?」
「……キムラスカ、マルクト間の和平交渉の口添えをお願いしたく」
「なるほど。私としては和平は歓迎する。しかし生憎、私はナタリア殿下の補佐程度しか政治に関わっ
ていないのでね。殿下への取次ぎは可能だが、この件に関して口添えが出来る立場ではないのだよ」
「それだけでも充分でございます。ルーク様、どうか私どもにお力をお貸しください」
「――ふーん。まぁ、ちょっと厳しいが及第点だ。貴下の申し出は承知した。ナタリア殿下に取り次
ごう。陛下には無理だが、殿下には多少口添えをしよう」
「有難う御座います」
「さて。王族の私としては合格点を与えておくけれど、我が儘坊ちゃんの俺としてはまだ腹の虫がお
さまらねぇなぁ」
「……何がお望みでしょうか」
 にやり。足を組み、口元に手をやって尊大に笑った。
「――あぁしまったな。森を歩いたから靴が汚れてる」
「―――っ」
「お気に入りの靴なんだがなぁ…」
 イオンがざっと青褪め、見張りの兵士が目を伏せる。ティアとアニスは冷や汗を掻く。
「軍人なら、目的のためにそのくだらねぇプライド、今すぐ棄てるんだな」
 ジェイドが床に手をついて、晴佳の靴を舐めた。



・タルタロス
「ねぇ、さっきのやりすぎじゃない?」
「ありゃあいつのためだよ。あんなふざけた態度でキムラスカ行ってみろ。あいつの首を宣戦布告に
使われちまう」
「……っ。そ、うね……」
「ティアも気をつけろよ。お前はもう俺の友達だから全力で庇うけどな、王位継承権を持つ王族でも
あるが俺は現在、あくまで公爵子息なんだ。――場合によっては庇い切れない」
「えぇ。わかっているわ。――心配してくれて有難う」
「……はは。ティアは可愛いねぇ」



・ザオ遺跡
 偉そうな六神将を見て晴佳がぷっつん。神速でシンクを捕らえて拘束。驚くアッシュ、ラルゴたち
に向かって云う。
「無駄な争いをやめ、イオンを無事に解放するならば良し。断るなら」
「このガキこの場で犯す」
 唖然とする六神将。硬直するジェイド。意味がわからず首を傾げるイオン。平然としてるガイ。
「な、何云ってんのあんた! 馬鹿じゃないの?! 僕は男――」
「だから有効なんじゃねぇか。男が男に犯されたら屈辱だろ? 舌噛み切って死にたくなるぜ?」
 片手でシンクの両手を背中で拘束。シンク抵抗するが、力で勝てない。ジェイドが顔面蒼白でガ
イにルークを止めるように云うけれど(自分ではとめられないと自覚済み)、ガイ、笑顔で。
「僭越ながら、お手伝いしましょうかルーク様?」
「お、気が利くなぁガイ。じゃぁ俺の代わりに動き押さえとけ」
「かしこまりました」
 ジェイド足ずっこけ。そこでようやくアッシュ正気。
「て、てててて、てめぇこの屑! 何考えてやがる!」
「このガキを効果的に犯す方法。つーか誰が屑だ。屑はてめぇだろ滓デコ」
 そうこう云っているうちに、シンクの上着が破られる。首筋に噛み付かれて股間に手をやられて
さすがのシンクも錯乱して悲鳴。
 その悲鳴で正気に戻ったラルゴが即イオンを解放すると訴える。
「まずイオンがこっちに来てからだ」
「なんだと……!」
「てめぇら誘拐犯の云う事なんて頭から信じるわけねぇだろ」
 六神将側としてはイオンは無事にいてくれなければ困る。しかし晴佳たち側からすればシンクは
殺しても構わない相手。アッシュがごねるが、ラルゴがすぐイオンを晴佳たちの下へ。
 そのイオンをジェイドに預け、ガイに手を離すように指示。そしてシンクが逃げようとする前に、思
いっきりディープキスかましてやる。その行動にガイ以外全員硬直。
 思う様シンクの口内を堪能した後、細い身体を突き飛ばす。しりもちをつき、上着の前を手で合わ
せ震えるシンクに思い切りサディスティックな笑みを向け、さらに手で髪を後ろに流しながらアッシュ
たちへ勝ち誇った笑みを向け、晴佳の一人勝ちで終了。



・カースロットイベント
 ガイが自分を憎んでいると知った晴佳(ルーク)は、弁解をするガイに向かって冷たく言い放つ。
「あんだけ躾けたのになぁ…。残念だよ、ガイラルディア」
「ご主人様に歯向かうペットはいらないんだ」
「ばいばい、ガイ」
 外される首輪。向けられる背中。”解放”されたガイは泣き叫び、必至に晴佳(ルーク)に縋る。
「棄てないでください棄てないでください棄てないでください!」
「何でも云う事を聞きますから……!」
「棄てないで下さい!」
 凍てついた晴佳(ルーク)の眼差し。無情に払われる手。去っていく主。
 床に座り込み、ガイはうわごとのように繰り返した。
「棄てないで……」



・続カースロットイベント
 呆けてしまったガイを前に、困惑するジェイド。はらはらと涙を流し、ルーク(晴佳)を呼ぶ姿が
あまりにも哀れでジェイドは同情をしてしまう。
「あれではガイが哀れすぎます」
「彼をあそこまで追い詰めたのは貴方でしょう」
「無責任すぎやしませんか?」
 ジェイドの言葉に晴佳(ルーク)はうっそりと微笑む。
「あぁ、そこまで参ってるのか。可哀想に」
「何を他人事な」
「そうだな。そうなるように躾けたのは俺だ」
「飼い主の義務は果たしなさい」
「ふむ。一理あるな……。あぁ、そうだ……」
 そこで晴佳(ルーク)は言葉を止めてジェイドを見る。そう云うなら協力しろと晴佳(ルーク)は
笑った。
 乗りかかった船だと了承するジェイドに気付かれないように、晴佳(ルーク)はにたりと笑った。
 ガイを訪ねると彼は正気をすぐに取り戻し、ルークに縋りつく。棄てないで棄てないでと繰り返し、
何でもするからと泣き喚いた。その様を眺め、ルークは笑い、その笑みを見たジェイドは嫌悪感
を顕にする。
「そう。じゃぁチャンスを上げるよ、ガイ」
 にやりと笑う顔は、まさに悪魔。
 晴佳(ルーク)はガイをベッドに座らせるとジェイドを招きよせ、突然その唇を奪う。ガイは息を
飲み、突然の暴挙にジェイドは硬直する。ジェイドに隙が出来た事に笑いながら、晴佳は首筋に
手を這わせて指輪に仕込んでおいた催淫剤を塗りこんだ針で、ジェイドの首を刺す。
 力が抜けたジェイドの両腕を背中で拘束し、その身体をガイが座るベッドに突き飛ばした。
「ガイ。許して欲しいなら――まだ俺のペットでいたいなら。それを喰え」
 ガイもジェイドも目を見開くが、晴佳は妖艶に笑った。
「いつも俺のを美味そうに咥え込んでるじゃないか。ジェイドのも咥えろよ。その浅ましいケツでな」



・カースロットイベント前
 自分に剣を向けたガイに、殴る蹴るの暴行を加える。
「チッ……。あれだけやってやったのにな。調教が足りなかったか」
「ご主人様に剣を向けるなんてなぁ……。ガイ、お前は犬にも劣る畜生だ」



・瘴気中和イベント前
 ガイ、アッシュを気絶させ、ローレライの剣を手に取る。
「どこへ行くというのです?」
「レムの塔だ。俺が瘴気を中和してくる。後は頼むぞ、ジェイド」
 歩き出す晴佳。死の覚悟を語る晴佳(ルーク)の背中に、ナタリアが縋りつく。
「行かないで! おいて行かないで!」
「一人にしないで!」
「もう……もう置いていかれるのは厭です!」
 ナタリアの華奢な身体を抱きしめて、晴佳は云う。
「さようなら……この世界で――誰よりも愛した我が姫君」



・ユリアシティ到着
 一行の前に現れたアッシュを、ルークは容赦なく殴り倒した。
「てめ……っこの屑! 何しやが」
「それはこっちの台詞だ滓デコ! てめぇのせいで何もかも台無しだ!」
「何だと?! アクゼリュスを滅ぼしたてめぇが何を!」
「てめぇが回線繋いでこなきゃなぁ、『ルーク』に主導権奪われなかったんだよ! 俺なら髭の野郎
をぶちのめせたのに、てめぇが邪魔しやがったせいだぞ! こちとらレプリカで只でさえ不安定だっ
つーのに! あー! 本当に最悪だくたばれ糞カス!」
「なっ……!」
「てめぇがオリジナルなんて『ルーク』にとっちゃぁ不幸以外何物でもねぇってんだよ! 只でさえ可
哀想な出生理由だっつーのに、てめぇみたいな独善的被害妄想系自己中野郎がオリジナルじゃ
あ救われやしねぇ! 『ルーク』に土下座して謝罪しろや!」
「貴様ぁぁぁぁぁぁっ!」
 色色突込みどころ満載の台詞なのに、猪突猛進アッシュでした。無論、返り討ち。



・ピオさんルクたん珍道中番外編『ペット達の逆襲(?)編』
 アッシュ+シンク+ジェイド+ガイ+アスラン+ギンジ×ルーク(晴佳)。ピオとサフィ。
「あの野郎いつも酷い目に遭わせやがって!」とキレるアッシュにシンクが「じゃぁ同じ目に遭わせ
てやればいい」と晴佳ルークを襲う計画を立てる(参謀だし)。
 ノリノリなジェイド、たまにはありかも…と思ってしまうガイ、お灸を据えましょう! とはりきって協
力するアスラン、アッシュさんが云うなら…と戸惑い気味のギンジ。自分たちペットだけじゃ無理か
もと、捨て身でピオニーに協力要請。ピオニーはあっさり承諾。「ルクたんが受けてるところもたま
にゃぁ見たいしなぁ」おっさん根性丸出し。サフィは別に恨みもないし、性欲もそんなないから見学?
 なんとかルークを拘束したアッシュ達だけれど、あっさり拘束を解除される。仕置きが必要か……?
と立ち上がるルークに顔面蒼白になるが、ピオニーがルークを宥める。
「なんだ。そんなに俺に突っ込みたかったのか? 云ってくれれば良かったのに……」
 目を見開いて驚くアッシュ達に、ルーク、極上に優しい笑みを浮かべて。
「俺のケツでよければ貸してやるぜ? 最も――」
 一転して、にたりと邪悪な笑みを浮かべ。
「絞り粕も出ねぇくらいに搾り取られる覚悟があんならなぁ!」
 攻のはずなのに結局喰われる側のアッシュ達。



・屋敷時代『虚ろな青と鬼畜な赤』
 ルク(晴佳)ガイ、鬼畜物語。十五歳ルークと十九歳ガイ?



・四つん這いのガイの背中を椅子にして、頭を肘掛にする晴佳(ルーク)。
 しかもヴァンとの会話中。



・屋敷時代『窓越しの殺意』
 晴佳(ルーク)とガイの始めて物語。
 一度は赤子同然になっていた十二歳の子供に組み敷かれる、十六歳の護衛剣士。
 抵抗したけれど完膚なきまでに叩きのめされ恐怖を叩き込まれ、何をされるかわかっていて拒絶
したいのに、呼び出しに応じるしかない。
 深夜の呼び出しは窓から入る事になっていた。
 カーテンの引かれた窓を見て、ガイは殺意を滾らせる。
 自分から何もかも奪おうとする子供と、その子供に勝てない脆弱な自分に対して。



・?
 ピオニーの胸倉を掴み上げ、吐き棄てる。
「てめぇそれ以上云ってみやがれ。そのきたねぇケツの穴に腕突っ込んでガバガバにした後ブウサギ
に輪■させるからなイ■ポ野郎」
 周りが蒼白になる中、云われたピオニーはにやりと笑って。
「……お前、いいなぁ。なんかグッときたわ。俺のもんにならないか?」



・?
ガイ「大丈夫だよ、旦那。最初は痛くて苦しくて辛いけど、そのうち気持ちよくなるからさ。安心しろって」
ジェイド「その台詞の何処に安心を見出せるのですか?!



・?
「おはようピオさん!」
「おはよーさん、ルクたん! で、どうだった? 俺のジェイドの具合は?」
「善かっ」
「陛下ぁぁぁぁぁあ?! 売りましたね?! 私を売りましたね! 己の幼馴染兼親友を悪魔に売り
渡しましたねぇぇぇぇぇえ?!」
「馬鹿云うな。売ったんじゃない」
「――和平の証しに譲渡したんだ」
「人身御供に変わりないじゃないですか!」



・屋敷時代『恋焦がれ』
 晴佳ルーク十六歳、ガイ二十歳。
 十六歳の誕生日翌日、なぜか分裂していた晴佳とルーク。外見は勿論同じで二人とも長髪ルーク。
 晴佳×ガイ×ルークの3P。団子三兄弟。(死)とりあえずガイは可哀想。